中学受験の国語では、物語文や説明文だけでなく「詩」「短歌」「俳句」もよく出題されます。これらは短い言葉に作者の感動や情景がぎゅっと込められているため、ふつうの読解とはちがう「見るポイント」を知っておくと得点が大きく変わります。この記事では、詩の種類・表現技法・短歌と俳句の形式・季語の読み取り方を、例つきで整理します。
詩は、まず「使われている言葉」と「形式」の二つの軸で分類できます。出題では「この詩は口語自由詩である」のように二つを組み合わせて答えることが多いので、両方をセットで覚えましょう。
詩・短歌・俳句の問題では「ここで使われている表現技法を答えなさい」という設問が定番です。次の表で、名前・説明・例をまとめて覚えましょう。例は理解しやすいように作った例文です。
| 表現技法 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 直喩(明喩) | 「ようだ」「みたいだ」「ごとし」を使って、はっきりたとえる | 雪のように白い手 |
| 隠喩(暗喩) | 「ようだ」を使わず、直接「AはBだ」とたとえる | 君は太陽だ |
| 擬人法 | 人でないものを、人のようにあらわす | 風が泣いている/花がほほえむ |
| 倒置法 | ふつうの語順を入れかえて、印象を強める | 美しいなあ、この海は。 |
| 体言止め | 文や行の終わりを体言(名詞)で止める | 遠くに見える白い帆。 |
| 反復法(くり返し) | 同じ言葉や似た言葉をくり返して強調する | 走れ、走れ、どこまでも走れ |
| 対句 | 形や意味が対になる言葉を並べてリズムを出す | 山は青く、海は深く |
| 省略法 | 言葉をあえて省いて、余韻や想像を生む | 母の声、そして…… |
| 擬声語(擬音語) | 音や声をまねた言葉 | ザーザー/ワンワン/ゴロゴロ |
| 擬態語 | ようすや動きを音のようにあらわした言葉 | きらきら/ふわふわ/そっと |
短歌は、五・七・五・七・七の三十一音(みそひともじ)でつくる歌です。古くは「和歌」とも呼ばれました。前半の「五・七・五」を上の句、後半の「七・七」を下の句といいます。
| 項目 | 短歌 |
|---|---|
| 音数 | 五・七・五・七・七(合計三十一音) |
| 句の呼び方 | 上の句(五・七・五)と下の句(七・七) |
| 季語 | 必要ない(あってもよいが必須ではない) |
| 特徴 | 俳句より長いぶん、心情や物語をくわしく表せる |
音数を数えるときは、「っ(つまる音)」「ん(はねる音)」「ー(のばす音)」もそれぞれ一音と数えます。たとえば「がっこう」は「が・つ・こ・う」で四音です。実際の歌では、決まった音数より一音多い字余りや、一音少ない字足らずになることもあります。
俳句は、五・七・五の十七音でつくる、世界でいちばん短い詩といわれます。俳句には大きな二つの約束があります。季語を入れることと、切れ字を使うことです。
季語とは、その句の季節を表す言葉です。原則として一句に一つ入れます。季語があることで、読み手は季節を思いうかべることができます。ただし、季語の季節は昔のこよみ(旧暦)が基準になっているため、現代の体感とずれるものがあります(くわしくは季語 一覧でまとめています)。
切れ字は、句の意味や調子を強く切り、作者の感動を表す言葉です。代表的な切れ字は次の三つです。
| 切れ字 | はたらき・気持ち |
|---|---|
| や | そこで一度切り、強い感動や呼びかけを表す |
| かな | 句の終わりで、しみじみとした感動を表す |
| けり | 気づきや、過去をふり返るような感動を表す |
切れ字のある場所を「句切れ」といい、そこで作者の感動の中心がわかります。問題では「この句の切れ字を抜き出しなさい」「何句切れか答えなさい」とよく問われます。
著作権の心配がない古典の俳句で、季語と切れ字を確かめてみましょう。
※ これらの作者はいずれも江戸時代から明治時代の人物で、作品はすでに著作権が切れた古典です。テスト勉強で例を覚えるときは、こうした古典の名句を使うと安心です。
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