詩・短歌・俳句の読み方|表現技法と季語

中学受験の国語では、物語文や説明文だけでなく「詩」「短歌」「俳句」もよく出題されます。これらは短い言葉に作者の感動や情景がぎゅっと込められているため、ふつうの読解とはちがう「見るポイント」を知っておくと得点が大きく変わります。この記事では、詩の種類・表現技法・短歌と俳句の形式・季語の読み取り方を、例つきで整理します。

1. 詩の種類を見分ける

詩は、まず「使われている言葉」と「形式」の二つの軸で分類できます。出題では「この詩は口語自由詩である」のように二つを組み合わせて答えることが多いので、両方をセットで覚えましょう。

言葉による分類(口語詩・文語詩)

形式による分類(自由詩・定型詩・散文詩)

2. 表現技法を覚える(最重要)

詩・短歌・俳句の問題では「ここで使われている表現技法を答えなさい」という設問が定番です。次の表で、名前・説明・例をまとめて覚えましょう。例は理解しやすいように作った例文です。

表現技法説明
直喩(明喩)「ようだ」「みたいだ」「ごとし」を使って、はっきりたとえる雪のように白い手
隠喩(暗喩)「ようだ」を使わず、直接「AはBだ」とたとえる君は太陽だ
擬人法人でないものを、人のようにあらわす風が泣いている/花がほほえむ
倒置法ふつうの語順を入れかえて、印象を強める美しいなあ、この海は。
体言止め文や行の終わりを体言(名詞)で止める遠くに見える白い帆。
反復法(くり返し)同じ言葉や似た言葉をくり返して強調する走れ、走れ、どこまでも走れ
対句形や意味が対になる言葉を並べてリズムを出す山は青く、海は深く
省略法言葉をあえて省いて、余韻や想像を生む母の声、そして……
擬声語(擬音語)音や声をまねた言葉ザーザー/ワンワン/ゴロゴロ
擬態語ようすや動きを音のようにあらわした言葉きらきら/ふわふわ/そっと

まちがえやすいポイント

3. 短歌の形式と読み方

短歌は、五・七・五・七・七三十一音(みそひともじ)でつくる歌です。古くは「和歌」とも呼ばれました。前半の「五・七・五」を上の句、後半の「七・七」を下の句といいます。

項目短歌
音数五・七・五・七・七(合計三十一音)
句の呼び方上の句(五・七・五)と下の句(七・七)
季語必要ない(あってもよいが必須ではない)
特徴俳句より長いぶん、心情や物語をくわしく表せる

音数を数えるときは、「っ(つまる音)」「ん(はねる音)」「ー(のばす音)」もそれぞれ一音と数えます。たとえば「がっこう」は「が・つ・こ・う」で四音です。実際の歌では、決まった音数より一音多い字余りや、一音少ない字足らずになることもあります。

4. 俳句の形式と読み方

俳句は、五・七・五十七音でつくる、世界でいちばん短い詩といわれます。俳句には大きな二つの約束があります。季語を入れることと、切れ字を使うことです。

季語

季語とは、その句の季節を表す言葉です。原則として一句に一つ入れます。季語があることで、読み手は季節を思いうかべることができます。ただし、季語の季節は昔のこよみ(旧暦)が基準になっているため、現代の体感とずれるものがあります(くわしくは季語 一覧でまとめています)。

切れ字

切れ字は、句の意味や調子を強く切り、作者の感動を表す言葉です。代表的な切れ字は次の三つです。

切れ字はたらき・気持ち
そこで一度切り、強い感動や呼びかけを表す
かな句の終わりで、しみじみとした感動を表す
けり気づきや、過去をふり返るような感動を表す

切れ字のある場所を「句切れ」といい、そこで作者の感動の中心がわかります。問題では「この句の切れ字を抜き出しなさい」「何句切れか答えなさい」とよく問われます。

古典の名句で確かめる

著作権の心配がない古典の俳句で、季語と切れ字を確かめてみましょう。

※ これらの作者はいずれも江戸時代から明治時代の人物で、作品はすでに著作権が切れた古典です。テスト勉強で例を覚えるときは、こうした古典の名句を使うと安心です。

5. 詩・短歌・俳句を読むコツ

  1. 形式を確かめる…音数を数えて、短歌か俳句か、定型か自由かを判断する。
  2. 季語と切れ字をさがす…俳句なら、まず季節を表す言葉と「や・かな・けり」を見つける。
  3. 表現技法に印をつける…比喩・倒置・体言止めなどを見つけたら線を引く。
  4. 作者の感動の中心を考える…切れ字や強調された言葉の近くに、いちばん伝えたい気持ちがある。

表現技法と季語を覚えたら、クイズで力だめし! くり返し解くと、本番でぱっと見分けられるようになります。

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